あいあいのブログ

ヲタクの日々

高田大介『まほり』

20200215読了。

 

民俗学ミステリ。山間に住む少年の冒険と社会学者を目指し院試を目前にした大学生の自らのルーツを辿る調査と幼なじみとの恋。日本の歴史のなかの「間引」という暗部、現代の限界集落で今なお残る因習。

めちゃくちゃ面白かった! 

「面白い部分に至るまでが長い!」などという人もいるが、どうしてどうして、序盤から中盤に至るまでの史学の方法論をめぐるやりとり、緻密に資料を解き明かしていく手つき、わくわくした。

そして、「まほり」の真の意味が分かる部分からクライマックスにかけての緊張感と恐怖(読んでいて何度ビクッとなったことか。ほんと怖い)。

最後の一行を読んだところで魂が震え、大げさでもなんでもなく全身が震えわななき、本をリュックに仕舞う手が震えていた。すでに今年度ベストかもしれん。

作者は比較言語学者でもあるそうな!

さもありなん。

 

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